無宗教葬儀と呼ばれる自由葬について

日本という国は宗教という面で、一番多様性のある国と言えます。結婚式を教会で行い、お正月には神社へお参りに行き、葬儀は仏式で行うなどまさに多様性を地で行っています。それゆえ無宗教の人が相当数いるものと考えられ、葬儀を仏式でも他の宗教によるものでもない無宗教で行われることが少なくありません。このようなものを自由葬と呼んだり、故人を偲ぶ会と呼んだり、お別れの会などと呼んだりもします。特定の宗教を信仰していない理由で自由葬にしているケースがあると同時に信仰宗教はあるものの諸事情から自由葬にしているケースもあります。

著名人などが亡くなると通常の葬儀では対処しきれないほどの参列者が予想されます。よって、通常の葬儀を近親者のみで行い、後日、お別れの会などと称して一般の参列者を受け入れるのです。故人が所謂スターと呼ばれていた人などは参拝や献花を望むファンがたくさんいます。その思いを無下にすることは故人も望まないでしょう。家族であれば故人がファンを大事にしていたことを誰よりも身近に感じていたに違いありません。ファンのためにお別れの会を開くことは吝かではありません。身内としての顔とスタートしての顔の二つを持つ人が亡くなれば身内との別れである葬儀とスターとしてのお別れの会があるのは自然の流れです。

葬儀とは思えないセレモニーのような葬儀もあります。お別れに集まった人たちが楽しく故人とお別れをする形式です。生前から悲しい葬儀を嫌って楽しく笑顔でお別れに来て欲しいと言っていた方が亡くなると、親族はもちろんその友人たちが故人の思いを受け止めお別れパーティーのようなものが行われます。故人が好きだった音楽を流し、友人たちが楽しかった思い出を語り合い、お酒も飲んで故人を偲ぶのです。死んでいく者の気がかりの一つは自分の死で残されたものが悲しみ続けることです。自分自身が死ぬことは寂しいことではあるが、愛する人たちには悲しみ続けてほしくありません。一般的な悲しい葬儀ではなく、笑顔で楽しく思い出を語って欲しいのです。そう願う人が増えているためなのか、著名人のみならず一般の方でもこのスタイルが多くなってきています。